自称うさぎ


▼二〇〇七年六月▼


六月四十一日(水)


南武線の鹿島田駅の掲示板に、近所の小学校のこどもたちが描いた絵が飾られていました。小学校低学年の子たちが描いた絵なので、なるほどこれはペンギンなのか、これはーハムスターかー、というように、逐一、絵と題名を見比べて納得することになりました。でも、ロバという題名の絵はどうしてもロバに見えませんでした。脳がなかなか納得を許してくれませんでした。小学校二年生の子の絵だし、コメントに「ロバをかきました。」って書いてあるし、まぁこの絵はロバなんだろうなと思ってよく見ていると、ロバ(仮)の右上にひらがなで、かわいらしく堂々と"あかはなぐま"と書いてありました。私はここに二つの可能性を確信を持って推定するに至った。一つは、その絵に違う子の絵の題名とコメントが間違えて付属させられてしまったという可能性。もう一つは、ロバがロバたる要素としてあかはなぐまがあかはなぐまたる可能性を考慮した我々人類の膨大な哲学体系に依拠して結論付けられる宇宙人がやったに違いない。近所の洋食屋さんに「最強のオムハヤシ!」って張り紙が張り出してあったんだけど、オムハヤシにも強さが求められる時代になったのかとぼくはふとさびしくなったんだ。